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見た目や肌さえ若々しければ「若い」

“若やる胸”なんて言われると、若くなけりゃあダメなのかいと文句を言いたくもなるが、『万葉集』には男女を問わず、白髪頭の老いらくの恋が歌われているし、敏達天皇崩御後、その皇后(のちの推古天皇)は、三十四歳で穴穂部皇子に犯されそうになっている。もっともこれは政治的な目的が強かったのだが、このように年齢がわかるのは彼女が女帝になったからで、古代女性は天皇の妃ですら、いくつで結婚したとか死んだといった年齢が不明なことがほとんど。今だって実年齢とは別に「肌年齢」などという言い方があるが、当時は年齢をはっきり意識することがなかっただけに、見た目や肌さえ若々しければ「若い」のであり、その「若さ」を失った白髪頭になっても恋をするのが特権階級だったのだ。
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